小規模事業主は、何より、強みを活かすことによって、大手・中堅にはできないサービスが可能になりますね。
強みを活かすことによって同時に、弱みが見えにくくなることがあります。
または弱みが底上げされることもあります。
これは個人レベルにおいて、長所を伸ばせば短所がカバーされることと似ています。
都合の悪い短所を無視するということではありませんが、短所に目を向けすぎるより、長所を伸ばしたほうが力が発揮しやすく、メリットも多大になりますね。
長所と短所は、同じコインの表と裏とも言いますね。
いつも気をつけていることなのですが、最近、改めて表記のことを考えてみました。
中小ベンチャー企業が、大手・中堅企業の成功事例をみて、同様のことをしようとすると大変なことになる場合が少なくありません。
これは事業形態が明らかに違うので、明らかすぎるほどだと思うのですが、このことすらも勘違いしてしまう方のケースも、コンサルティングをしていると多々あると気づかされます。
しかし、事業形態がそうは違わない場合、少しやっかいかもしれません。
「私にもできるのでは」と思えてしまうからです。
これは慎重な見極めが肝要となります。
本当に可能なことなのかどうか、は勿論、また、取り入れるメリットは本当にあるのかどうか、取り入れるにしても、ライフサイクル面から客観的にみて、優位性がだせるのかどうか・・・などなど。
これらを分析する手法でよく使われるのが、「SWOT分析」ですが、これもシンプル化しないと、現場では手法に振り回されることになりかねないのでご注意ください。
しかし、本当の強みは何なのか、ここのところを腰を据えて多角的に行わないと、いつまでも同じステージから脱しきれないことになります。
そして案外、ご自身では気がつかないまま、同じことを繰り返している事業主様が少なくないのです。
私は歴史に詳しいわけではありませんが、この社会に生きていて、時代は確実に変化することは多かれ少なかれ感じる一人です。
ブランド論では著名なジェニファー・アーカー教授が言われるところによると、「真に強いブランドの4つの特徴」とは・・・
- パーソナリティがある。
- ブランドではなく関係を管理する。
- 失敗する。
- 不得意分野を明確にする。
とあります。
「パーソナリティがある」では
TV CMのようなスピードあるショート・メッセージより、HPやblog、ニュースレター、メールマガジン、セミナーなどで展開されるストーリーや継続コミュニケーションのほうが、発信者の想いが表現しやすいと考えられます。
「ブランドではなく関係を管理する」では
blogやSNSなど双方向な仕組みによって、ユーザーが積極的に参加できるコミュニティの中で口コミが発生しやすい環境が圧倒的に増えました。
そうなると、かつてのように企業がかたくなに自社のブランド・イメージを管理しきること自体が難しくなっているともいえます。
時代の変化に伴い、企業イメージの決定権はユーザーに移っているともいえるのです。
それであれば、コミュニティにおける関係づくりが重要なポイントとなってきます。
(『時代は民間によるコミュニティ創出を求めている。 ビジネスマッチングとは?』)
「失敗する」では
「着飾って隠すことから、誠実な情報公開へ」という言葉で意味を掴んでいただけるかと思います。
現在のマーケティングやブランディングに求められている進化を感じます。
「不得意分野を明確にする」とは
あまり説明はいらないかもしれませんが、あまり説明はいらないかもしれませんが、できないことを明確にすることです。
もっと言えば、出来ることでもするべきではないことを明確にするといことでしょう。